
近年、若い方から年配の方まで、薄毛や抜け毛など、髪のトラブルで悩む女性が増えてきました。そんな中、これまで男性のイメージがあった薄毛の治療に関しても、女性の為の医療機関やクリニックも増えてきています。
病院での治療を検討している方も、まずどこで、どんな風に治療してもらえるのか気になっている方も多いはず。今回はそんな女性の「薄毛の治療」について、詳しく紹介します。
女性の薄毛の症状と原因
薄毛は男性の悩みと思われがちですが、ストレスや忙しい生活を送っている現代人では、女性でも薄毛に悩む人が少なくありません。
女性の薄毛の原因は様々。年齢によるもの、食生活や生活習慣などで起こるホルモンバランスの乱れや頭皮環境の乱れなどが上げられます。
薄毛の症状も様々で、薄毛の治療の際はその原因をしっかりと把握し正しいケアをすることが大切です。
▼女性の薄毛の、症状や原因に関して、こちらの記事で詳しく紹介しています。
女性の薄毛の原因とすぐにできる対策と根本からのケアを紹介!
女性の薄毛の治療はどこでするべきか
薄毛治療を始めるときに「そもそも何科を受診するべきなの?」と悩んでしまう方も多いことでしょう。ここでは症状に合わせた医療機関などをご紹介します。
「薄毛専門の医療機関や専門クリニック」での治療
一番確実なのは「薄毛専門の医療機関や専門クリニック」での治療です。
近年では「薄毛治療専門クリニック」も増えてきました。薄毛治療に関するノウハウや実績を持っている医師に診てもらえますから、その効果については期待できることでしょう。ただし、待合室で男性患者と一緒になることに抵抗を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方のために「女性専用の薄毛外来」も増えています。スタッフも、患者さん、そして先生まで女性と言うクリニックもありますので、男性の患者さんと一緒でない方が良い場合はこちらを利用されると良いでしょう。
このほか、美容外科の看板を掲げていても、薄毛治療に特化しているクリニックもあります。こちらは、診療科目が多いため、薄毛治療のために通っていることが周囲にバレにくいと考えられます。ただ、薄毛治療のほとんどの場合が保険適用外となるケースが多いようです。
頭皮のトラブルなどの場合は「皮膚科」の受診も
例えば、脂漏性(しろうせい)脱毛症の場合、湿疹や皮膚炎ほか、頭皮や顔面にフケのようなものが発生するケースがあります。
この場合、脂漏性の脱毛症と皮膚炎を併発していると考えられるため、皮膚科での治療が期待できます。また突然髪の毛が多く抜ける、円形脱毛症など、なんらかの皮膚トラブルがある場合は、「皮膚科」の受診を検討してみましょう。なお、円形脱毛症の治療は日本皮膚科学会のガイドラインがあり、こちらのサイトで詳しい治療法が紹介されています。
精神的ストレスからくる薄毛には「精神科・心療内科」
また、精神的ストレスや心理的要因が心当たりなら「精神科・心療内科」が解決の糸口になるかもしれません。
特に、先ほどご紹介した円形脱毛性の場合、心理的なストレスが原因になるケースも少なくないと言われています。
妊娠や産後、ホルモンバランスの影響が考えられる場合は「婦人科」
妊娠や生理不順やホルモンバランスの乱れなどある場合は「婦人科」を受診するのも良いでしょう。
産後に脱毛が始まった場合にも、やはり婦人科の範囲内と考えられます。産後の抜け毛に関しては、時間とともに収まっていきますが、もし心配な場合は担当医に相談してみると良いでしょう。
加齢や遺伝、ホルモンバランスの乱れや頭皮へのダメージなどで徐々に抜け毛が増えてきたケースなど原因を特定することが難しい場合は、薄毛治療専門クリニックを訪れることをおすすめします。
クリニックでの薄毛の治療ってどんなことをするの?
病院での薄毛の治療は、一体どんなことをするのでしょうか?治療内容や薬の種類、気になる費用もあわせてご紹介します。
カウンセリング
薄毛の治療を行う前に、無料のカウンセリングがあります。薄毛の原因は人それぞれですので、生活習慣や髪の毛の状態を相談し、本当に治療が必要かどうかを判断する時間でもあります。
頭皮の写真撮影や血液検査
現在の頭皮や髪の毛の状態を知るために写真撮影をし、ホルモンの異常やほかの病気が隠れていないか、また治療薬を処方するのに問題がないか確認するために血液検査をします。
初診や血液検査には5,000円~10,000円程度かかるところが多いです。
治療薬の処方
血液検査から1週間ほどたってから、検査の結果の報告があり、問題がなければ治療薬が処方されます。治療薬は、内服薬・外用薬・注射薬が基本的なものになります。
1度の診察で30日分の薬が処方され、その後も1ヶ月ごとに通院して経過を見ながら投薬が続けられます。
内服薬
パントガール(Pantogar)
びまん性脱毛症・産後脱毛症など、女性特有の薄毛に効果が期待できる医薬品として登場したのが「パントガール」(Pantogar)です。安全性と効果がきちんと確認されている内服薬。アミノ酸やたんぱく質、ケラチン、ビタミンB 群などが配合されており、毛髪の成長を促しながら、脱毛を抑える効果が期待できます。薄毛治療の時に利用されることも多いです。1日3カプセル、最低でも3ヶ月の服用を推奨しており、6~12ヶ月と長く飲み続けることで健やかな髪を保つことが期待できます。
90カプセル(1ヶ月分) ¥12,000円(+税)
加齢による薄毛や不規則な生活による影響の場合は効果を発揮しますが、男性ホルモンが原因の薄毛や円形脱毛症には効果が無いとされています。しっかりと病院で診察を受けてから処方してもらうことをおすすめします。
外用薬
パントスチン
抜け毛に対して効果が期待できる外用薬としては「パントスチン」があります。これはもともと男性型脱毛性の外用薬ですが、穏やかな効き目となってより、軽度のFAGA(女性男性型脱毛症)に対しても、成長途中で起こる抜け毛を防止する効果が期待できるとされています。
1本(100ml)※約1ヶ月分
11,000円(+税)
出典://www.biyougeka.com/cost/hair/#pantostin
フロジン液
血行改善作用があり、発毛育毛に効果が期待できるとされています。皮膚科でも処方してもらうことができ、保険適用も認められます。
1本(幹部の大きさにもよるが、約3ヵ月ほどもつ)
900円~1000円前後(診察料別)
実際に円形脱毛症で皮膚科を受診したSさんは、使いはじめはあまり生える実感はないが、毛穴に新しい毛が生え始めると、伸びるのが早いそう。完全に髪の毛が元の状態になるのには半年~1年ほどかかったとの事です。
その他の治療
HARG(ハーグ)療法
また最新の育毛治療としては「HARG(ハーグ)療法」があります。「HARGカクテル」という有効成分を、頭皮を直接注射することで高い発毛効果が期待できる治療です。いわゆる再生医療のノウハウを応用した治療法ですが、こちらは認定医療機関でしか受けることができません。
費用:およそ月50,000円程度(病院よって異なります)
保険;保険適用外
通院目安:月1回
治療期間:3ヶ月~8ヶ月
メリット:性別関係なく様々な薄毛に対し、効果が期待できる。
デメリット:費用が高額
育毛メソセラピー
患部に直接、発毛・育毛に直接薬液を浸透させる治療法です。アミノ酸の代謝を助け、毛髪の成長を促すビタミンBや血管を広げて血流を良くするブフロメジル、などを主な成分とした薬剤を頭皮の皮下細胞に直接注射します。
専門のクリニックにて、医療行為として治療を行います。内服薬や、育毛剤を湿布するよりも、直接患部に薬が届くので、効果がより早く効く事が期待されますが、数回の通院が必要です。
費用:1回15,000円~30,000円~(病院よって異なります)
保険:適用外
通院目安:月に2回~
治療期間:5回~10回程度
メリット:十分なカウンセリングを行い、それぞれの薄毛の症状に合わせて処方を変えるので効果が期待できる
デメリット:保険適用外のため高額。
日常的にできる自宅での対策
日常生活において、正しいヘアケアや食生活の改善、質の高い睡眠なども薄毛を治療するために大切なケアとなります。日常的に意識したい自宅でのケアを紹介します。
□ヘアケアの見直し
□育毛剤の使用
□生活習慣の見直し
薄毛、抜け毛対策としてはまず、頭皮環境を整えるためのケアを取り入れてみましょう。
▼薄毛対策については下記も参考にしてみてください。
まずは自分の薄毛の症状を知り、正しい治療をしましょう
薄毛の治療について詳しく紹介しました。薄毛には様々な原因と症状があります。まずは自分の症状を把握し、受ける医療機関や専門クリニックを見つけましょう。
無料のカウンセリングや相談を行っている所もありますので、不安な場合はまずそちらを利用することもおすすめです。少しでも不安を取り除いて、健やかな髪を維持できるよう、今回の記事を是非参考にしてみてくださいね。
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