
自然脱毛による1日の抜け毛は80~100本程度です。抜けた髪の毛をよくよく見ると、短い髪の毛が多い…なんてことはありませんか?
他の髪の毛よりも短い毛が多く抜けるようであれば、それは異常事態が発生している可能性があります。
そこで今回は、短い髪の毛が抜ける原因を追求し、改善する対策を提示していきます。
ヘアサイクルでの自然脱毛
髪の毛には、頭皮の中で毛根ができ、髪の毛が成長し、自然と抜けるまでの2~6年間のサイクルがあります。それが、毛周期、ヘアサイクルと言われるものです。
このヘアサイクルが正常な状態であれば、健康な髪の毛が育っていきます。そして、抜ける毛は、成長しきった髪の毛です。このヘアサイクルによる自然な抜け毛は1日に80~100本程度あります。
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短い髪の毛が抜ける理由
短い毛が抜ける場合、頭皮環境が悪化し、ヘアサイクルが乱れている可能性があります。
女性の抜け毛の原因は様々あり、一つに絞ることは難しいため、これからあげる原因で、当てはまる項目をご自分で振り返ってみてください。
ダイエットによる栄養不足
ダイエットの経験は多くの方があるかと思いますが、食事制限によるダイエットは頭皮への栄養不足に陥る心配があります。何か1つの成分を全く摂らないダイエットや、逆に、何か1つしか食べないダイエットなどは、体重は減るかもしれませんが、髪の毛への栄養も極端になくなってしまう可能性があります。
栄養不足により、ヘアサイクルが最後まで回らず、成長期の短い髪の毛で抜けてしまっている可能性もあります。
ダイエットを始める時は、どうしても髪の事まで意識が回らない事が多く、ダイエットを始めて数ヶ月後、抜け毛が増えてくる方も少なくないようです。
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ストレスによる抜け毛
ストレスが溜まった状態は、なんとなく体に良くないイメージがつくかと思いますが、具体的に何が問題かと言いますと「血管収縮」を起こすことです。
血管は血液を通すための大事な通り道。身体的に問題なければ血液は滞りなく流れていきます。しかし、ストレスが蓄積すると、血管は収縮を起こし血液の通り道が悪くなります。収縮を起こした血管が続くと、血液を通して流れていくはずの栄養が頭皮に届かなくなり、たちまち抜け毛や薄毛が目立つようになります。
また、ストレスによる抜け毛では、円形脱毛症などがみられることがあるため、その場合は皮膚科医の受診をおすすめします。
食生活の乱れ
髪の毛が伸びるためには栄養が欠かせません。私たちが日頃摂取している食事は血液を通して身体全身に行き届きます。もちろん髪や頭皮にも届きます。しかし、髪や頭皮に栄養が届くのは、体の中でも最後と言われています。1日に摂る栄養が足りていなかったり、バランスの悪い偏った栄養ばかり摂っていると頭皮に栄養が回ってこなくなります。
そうなると成長途中の短い髪の毛は栄養不足によって成長が止まり抜けてしまいます。バランスの良い食事を意識して、外食でも野菜やタンパク質を中心に摂るのが大切です。
お菓子やジュースで食事を済ませていたり、ファストフードばかりの生活をしてしまうと、普段から栄養が頭髪にまでいかなくなってしまいます。
使っているシャンプーが合っていない
日頃から使用しているシャンプーに問題があるケースも考えられます。
例えば、毎日シャンプーしているのに、痒みやフケが収まらない、もしくは、脂っぽいといったトラブルを抱えている方は、シャンプーが合っていない可能性があります。これは、シャンプーに含まれている成分が頭皮に刺激が強すぎたり、または肌質に合っていないことが考えられるでしょう。
合わないシャンプーを使い続けると、頭皮への負担が増えるばかりで抜け毛や薄毛を増長させる原因に繋がります。
ドライヤーの使い方が間違っている
髪の毛を乾かすときに使うドライヤーですが、高温で乾かすため、急激に乾燥し、頭皮を傷つけて炎症を招く恐れや、切れ毛に繋がる恐れがあります。炎症を起こした頭皮は髪の毛を育成する力を無くし抜けてしまいます。
だからといって、ドライヤーを使用せずに自然乾燥もいけません。濡れた髪の毛を放置していると菌を繁殖しやすくなるのでこれも炎症を招く原因の1つです。
短い髪の毛が抜けているように見えて、実は切れ毛の可能性もあります。
正しいドライヤーの使い方で頭皮への負担を減らして上げることが重要です。
▼抜け毛とドライヤーの関係についてはこちら
ホルモン分泌量の低下
髪の毛の成長を促すには「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンの分泌量が関わっています。女性ホルモンの分泌量が多いほど健康な髪の毛が保てますが、少ない人は髪の毛の量が少ない、部分的に薄毛が認められるといった症状を抱える人が多い傾向にあります。
身体の構成上、女性は男性よりも女性ホルモンの分泌量が多いものですが、老化、閉経、ストレス、遺伝などで女性ホルモンの分泌量の低下が認められています。近年ではホルモン分泌量の低下により薄毛を抱える女性が増えているのが特徴です。
抜け毛に短い髪の毛が多いと、将来の薄毛に繋がる可能性がある
短い毛の抜け毛が増えているのは、上記に記載したようなことが原因となり、頭皮環境が悪化している可能性が考えられるでしょう。頭皮環境をそのままにしておくと、悪化がさらに進み、薄毛に繋がってしまいます。
びまん性脱毛(FAGA)
女性に多いびまん性脱毛は、一部から薄毛が広がっていく男性型の脱毛症と異なり、全体的に薄くなっていいく症状です。
短い抜け毛が増えていくと、将来、全体的に薄い状況になってしまう可能性があります。
短い抜け毛を減らす対策
短い抜け毛が増加することで考えられる様々なトラブルを挙げていきましたが、改善のポイントは「頭皮環境の改善」です。頭皮環境を良くして、正常なヘアサイクルに戻していきましょう。
ご自分でもできるケアから始めてみてはいかがでしょうか。
バランスの良い食生活を心がける
ヘアサイクルを整えるには、バランスの良い食事を摂取することが大切です。肉や野菜に豊富に含まれているたんぱく質、ビタミン、ミネラルを摂取しましょう。
外食やコンビニだけに頼らないことが理想的ではありますが、忙しい中、毎日自炊は難し方が大半かと思います。
そんな時でも、野菜を多く摂るように意識するなど、バランスが偏らないようにしてください。
▼育毛におすすめの食事についてはこちら
シャンプーを変える
育毛ケアにおすすめのシャンプーは「アミノ酸系シャンプー」です。髪の毛の成分ととても似た構造をしたアミノ酸を配合することで、髪の負担を極力減らし洗浄できます。石油系や石鹸系のシャンプーは洗浄力が強く、必要な皮脂まで落としてしまいがち。この点でもアミノ酸系シャンプーは頭皮に優しい洗髪ができます。
▼シャンプーと抜け毛の関係についてはこちら
頭皮マッサージを習慣化する
最近、自分の頭皮をさわったことがありますか?
頭皮環境の悪化の原因に、頭皮の血行不良も考えられます。頭皮環境が悪化している方の頭皮はとても硬くなっていることが多いです。頭皮が凝っている状態ですので、当然血行もよくありません。
頭皮には筋肉があまりないため、血行をよくするためには、マッサージを行う必要があります。
お風呂で湯舟に浸かっている間や、シャンプー時、髪を乾かした後などに、頭皮マッサージを習慣化しましょう。リラックス効果もあるので、寝る前にもおすすめです。
▼頭皮マッサージの方法についてはこちら
育毛剤を使用してみる
乱れたヘアサイクルを正常に戻すために、育毛剤の利用も一つの方法です。まだ薄毛に悩むほどではない方だと、育毛剤は躊躇してしまいますよね。気持ちも下がりがちになってしまうかもしれません。
しかし、最近は女性向けの育毛剤が増え、デザインも化粧品のようなパッケージになっており、育毛剤と分からないものが多いです。
育毛剤は髪の毛を生やす効果があると勘違いされますが、育毛剤は、頭皮を清潔に保ち、血行促進によって毛根の動きを活発にする役割を思っています。髪の毛の成長を助けてくれる効果ですので、短いのに抜けてしまう髪の毛にもおすすめです。
質の良い睡眠を取る
寝ている間に髪の毛を育てる成長ホルモンが活発になります。そこで重要なのが睡眠です。しっかり休めていないと、成長ホルモンがきちんと分泌されなくなってしまいます。最近では、睡眠は時間よりも質が大切と言われています。必要な時間は人によってそれぞれ異なるため、ご自分のベストな睡眠時間を把握することも大切です。また、就寝時間は、毎日同じ時間にすると質が上がります。休日に長時間寝てしまうと、いつもの就寝時間に眠れなくなってしまう可能性も。
生活のリズムを狂わせないことも質の良い睡眠に繋がりますので、参考にしてください。
適度な運動を習慣化する
体を動かすことで血の巡りが活発になり、新陳代謝が高まります。頭皮は心臓から遠い位置にあるため、どうしても血が滞りやすくあります。そのため、日頃から体を動かし、血の循環を良くしましょう。
習慣化することが大切ですので、まずは就寝前のストレッチから習慣化してみましょう。
適度な運動はストレスを軽減する効果もあります。仕事や対人関係で溜まったストレスを運動で解消してみてはいかがでしょうか。
短い抜け毛が気になりだしたら、すぐに対策を始めましょう
抜け毛や薄毛は、日々の生活の中に原因が隠れている可能性があります。気が付かない程度に徐々に進み、「昔の写真と比べて驚いた」という方もいらっしゃいます。
一度、薄毛になってしまうと、改善には年単位で時間がかかってしまうことも。そうならないためにも、短い抜け毛が増えてきたと感じたら、すぐに対策をスタートさせてください。
一日も早くヘアサイクルを戻し、健康的な頭皮環境を保ちましょう。


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