
サロンワーク中、髪に対して悩みやコンプレックスを抱えている方の数は本当に多く感じます。クセ、ボリューム、薄毛、抜け毛、白髪、ダメージ、細くてハリやコシがない、太すぎて広がり過ぎてしまう、などです。
人によって髪質は異なるので、シャンプーをはじめ、ご自分に合ったケアをしていかなくてはなりません。「自分では何が合っているのか選べない」という方は、信頼できる美容師さんなどからアドバイスをもらうことをおすすめします。
―Hair salon 『Lond fille』 早野 世広さん
頭皮の色は「青白い」が正解。素敵な髪は健康な頭皮から。
様々な髪の毛の悩みを抱えている方はとても多いのですが、その髪が育つ頭皮に関してはあまり注目されていないように感じます。髪の毛は、毛穴の奥の毛母細胞というところから生えてきています。そのため、綺麗な髪は「頭皮を健康にしていくこと」が絶対条件なのです。
では、健康な頭皮とはどういう状態でしょうか?
まずは簡単にできる頭皮チェックとしては『頭皮の色』です。頭皮は手や足の皮膚とは違い、青白く透き通っている状態がベスト。赤みや、湿疹が出ている場合は要注意です。
皮脂の過剰分泌や紫外線、シャンプーの相性が良くないなどが考えられます。炎症が起きている状態なので、薬用のシャンプーや頭皮ローションなどでの頭皮ケアはもちろん、生活習慣の改善など、早めの対応が必要です。
また、頭皮の色だけではなく乾燥もかゆみやフケにつながるので注意が必要です。みなさんの頭皮は赤みがかっていませんか?
頭皮が赤くなる原因と対策
髪の悩みや髪質は人それぞれですが、頭皮が赤くなってしまう原因も様々です。どうして頭皮が赤くなってしまうのか、考えられる原因と対策をそれぞれご紹介します。
1つではなく複数の原因によって頭皮に赤みが出ている場合もあります。ご自身の生活環境などと照らし合わせてみてください。
オフィスワークの方は特に要注意!?目の疲れが頭皮に影響
最近、女性でも抜け毛や薄毛で悩まれている方は多いです。増加傾向にある原因として考えられるものがパソコンです。
シャンプーの際に、お客様の頭を触るだけで、目が疲れているかどうかは分かります。皆さんが感じている以上に、肩こりや目の疲れに悩まれている方は多いです。
1日中パソコンで作業を行っている方の場合、ブルーライトの影響や細かい文字を見ているため、目が疲れてしまいます。目の疲れがひどくなっていくと、首や肩の血流が悪くなります。すると髪の毛に栄養を運ぶ頭の毛細血管の流れが悪くなってしまいます。
≪血流が悪くなる→頭皮が硬くなる→髪が細くなりクセが出たり、抜け毛につながる≫
といった流れです。
また、ひどい肩こりは頭痛に繋がってしまうことがあります。血液は酸素も運んでいるため、血流が悪くなると酸素不足に近い状態になってしまい、症状が出てしまいます。頭痛まで起きてしまう方は特に、髪の毛へ栄養が届いているか、とても心配です。
【対処方法】
様々な影響が出てしまう目の疲れ。疲れを感じる日は、温めてから寝るのが効果的です。
他にも、入浴の際にシャワーを少し弱めにして瞼の上から当てると、温まりますし指圧の効果も加わり、よりスッキリしますよ!
頭皮や首、肩のためにも、目の疲れにはぜひ注意してみてください。
日焼けによる赤み
日差しが強い場所に長時間いると、肌だけでなく頭皮も日焼けしてしまいます。紫外線や日差しによって髪の色落ちもしてしまいます。
【対処方法】
外出する際は、お肌のケアだけでなく髪や頭皮の日焼け対策も行う習慣をつけると良いでしょう。
まずは、帽子を着用したり、こまめに日陰に入るように心がけましょう。最近は髪にも使える紫外線防止スプレーなどもありますので、併用すると効果があると思います。
もし日焼けによる頭皮トラブルを起こしてしまった場合は、熱をもっているので冷えたタオルなどで冷やす事が大切です。洗髪時には、擦らず軽めに洗いましょう。また、後から皮が剥けてしまったりするので刺激の少ない化粧水をつけても良いと思います。
汚れ(毛穴)による炎症
毛穴などに汚れが残っていると、頭皮の炎症に繋がることがあります。
シャンプーやトリートメントの流し残し、カラーリングやパーマの薬剤、またはアレルギーも関係するかと思いますが、薄毛や抜け毛にも繋がってしまうので、まずは頭皮を清潔にしてしっかりすすぐよう心がけましょう。
【対処方法】
頭皮の炎症を起こさないために、美容院でカラーリングやパーマを洗い流す際には、遠慮せず流し足りない箇所をしっかり美容師に伝えましょう。特に、普段から炎症を起こしやすい人は、事前に美容師に相談してください。
また、普段の洗髪時にも、シャンプーはしっかり洗い流し、トリートメントやコンディショナーも頭皮に残らないようにしましょう。
頭皮の乾燥による赤み
頭皮も乾燥すると痒みが出たり、皮がめくれて赤くなってしまうことがあります。頭皮も肌と同じく、保湿が大切です。特に乾燥が激しい冬は要注意。夏でもエアコンにより室内が乾燥していることがあるので、意外と常に気を付けるべきことでもあります。
【対処方法】
保湿できるシャンプーや専用の薬用シャンプーもあるので、頭皮の乾燥で悩んでいる方は、担当美容師に相談すると良いと思います。
乾燥が激しく、痒みや頭皮トラブルがある時は、カラーリングやパーマは避けた方が良いでしょう。
花粉などによる赤み
花粉症の方は、季節が来ると毎年辛いですよね。目や鼻の症状は分かりやすいので、ほとんどの方が対策しているかと思いますが、実はこの季節の頭皮の赤みや痒みは、花粉が原因の可能性があります。花粉の季節になると肌荒れする方などは、実感されているかもしれません。
【対処方法】
アレルギーによるものなので限界はありますが、なるべく直接花粉が髪や頭皮に付着しないように、帽子などをかぶって防ぐ必要があります。帰宅後は服や髪についた花粉を払い落としましょう。洗髪も必要ですが、ゴシゴシ洗ってしまうと逆効果ですので優しく洗いましょう。
頭皮の赤み対策はヘッドスパなどのケアも重要
最近、ヘッドスパ専門店が注目されていますが、美容室でもリラクゼーションメニューに関心のあるお客様が増えているのを感じます。日常のケアであれば頭皮用の炭酸クレンジングシャンプーやローションなど頭皮ケア専門の商品もありますが、やはり専門店での特別な施術はやる価値のあるものだと思います。
頭皮ケアを怠ると老ける?
肌のケアは毎日しっかりしているのに、肌のたるみが気になったり、くすみが取れないなどの悩みはありませんか?もしかしたら、頭皮の状態が原因の可能性があります。
大切なことは皮膚も頭皮も同じ1枚の皮膚であることを認識すること。頭皮が乾燥すれば顔の肌も乾燥しますし、皮脂の汚れが溜れば肌もくすみます。そして、頭皮がたるんでしまえば顔もたるみます。頭皮と顔は繋がっているんです!
頭皮が赤くなっている方は、こういった影響にも気を付けましょう。
ヘッドスパが頭皮にもたらす効果
ヘッドスパは頭皮環境の改善はもちろん、血行改善による髪質改善、抜け毛や薄毛・細毛の改善、白髪予防、顔のリフトアップ、ストレス・疲労・不眠の解消など、様々な効果があると言われています。少しでも気になる症状がある方や赤みがなかなか改善しない方は、ぜひ一度体験してみることをオススメします。頭皮の状態次第では、1回で効果を実感することは難しいかと思いますが、まずはリラクゼーション目的で1ヶ月に1回くらい通うとベストかと思います。自分でもケアを行いながら3ヶ月目くらいには、少しづつ効果を実感できるのではないでしょうか。
1度頭皮が硬くなってしまったり、血流が悪くなってしまうと、元の健康な頭皮に戻りづらくなってしまいます。
健康なうちから、しっかりケアしてあげることが大切です!
美髪は美しい頭皮から
ここまで色々お伝えしましたが、健康な頭皮を保つことで様々な効果があることが分かっていただけましたでしょうか?
女性の皆さんは髪のキレイな人に憧れるかと思います。たるみ・くすみのないキレイな肌、ストレスや疲れを溜め込まないキレイな内面。そのきっかけの一つが、頭皮ケアであると言っても過言ではありません。
もちろん今回お伝えしたことが全てではありませんが、できることから始めてみてください。そして、そのケアを続けていくことがとても大切です。頭皮の赤みなどのトラブル解消が、キレイになる一つの要因であることを覚えておいていただけると嬉しいです。
【ご協力いただいた美容師さん紹介】
Hair salon 『Lond fille』 の副店長、早野 世広さん
銀座を中心に10店舗展開するLond。早野さんはLond filleサロンで、お客様が自宅でも再現しやすいスタイルの提案しています。
ヘアケアマイスター資格を所有し、外部でのセミナー講師も務めています。https://beauty.hotpepper.jp/slnH000319845/


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