
抜け毛の増加の判断軸として、枕を確認することは昔から恒例になっています。女性でも毎朝気になっているという方も多いのではないでしょうか。
実は、1日に自然に抜ける髪の毛は100本程度あります。枕に抜け毛が付くことは自然な事ですが、日常生活を少し見直してみることで改善が期待できます。この記事では、できるだけ抜け毛を減らしたいという人のために対策をお伝えします。
毎日の抜け毛はどのくらい?
毎朝最初に目にする枕に、髪の毛が付いていたら朝から気分が落ちてしまいますよね。
だんだんと本数が増えていく場合は要注意ですが、髪の毛は毎日自然脱毛で100本ほど抜けるため、枕に付く髪の毛も自然脱毛の可能性もあります。
髪の毛が生えてから抜けるまでをヘアサイクルといい、成長期、退行・休止期、脱毛期の3つの期間で構成されています。髪の長さなどにもよりますが、男性は3~5年間女性は4~6年間でヘアサイクルが一周します。
一般的に、髪の毛は約10万本生えており、このうち約100本の髪の毛が1日に自然脱毛します。
ロングヘアーだと、抜けた髪の毛の本数が多いように見えるので心配しすぎないようにしましょう。
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枕の抜け毛に細い髪の毛、短い髪の毛が多い場合は要注意
抜け毛が多く不安な方は、抜けている毛の状態をチェックしてみましょう。
顕微鏡などで毛根まで確認する方法が確実ですが、普段の生活の中では確認が難しいので、長さなどを見てみてください。生えている髪の毛と同じくらいの長さがあり、ハリがあれば、髪の毛に栄養が届いていたといえるでしょう。
一方で、短い髪の毛や細い髪の毛が抜け毛の中にたくさんある場合は、要注意です。短くて細い髪の毛は、成長期の途中で抜けてしまった髪の毛の可能性があります。数が多くなければ切れ毛の可能性もありますが、短い髪の毛が多い場合はヘアサイクルが乱れている可能性が考えられます。
秋は抜け毛が増える季節
抜け毛の本数は季節によって変わります。特に秋は抜け毛が多くなります。
夏の終わりから秋にかけて抜け毛が増えるのは、夏の間にたまったダメージが原因です。夏は気温が高く紫外線もきついため、頭皮にも大きなダメージが加わり、抜け毛としてダメージが現れます。
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洗髪は夜に行いましょう
朝、枕の抜け毛が気になる方の中には、洗髪を夜、就寝前には行わず、朝に行っている方もいるのではないでしょうか。
1日の汗や汚れがついている夜、寝る前に頭皮を綺麗に保つことで、就寝中の髪の成長にも良い影響を与えることができます。
また、自然脱毛はシャンプー時が一番多くなります。ここでヘアサイクルの休止期に入った髪の毛が自然に抜けることで、他の時の抜け毛が気にならなくなる可能性もあります。抜け毛が気になると、「毎日のシャンプーが恐くて数日おきに行う」方もいますが、シャンプーは1日1回行うと良いでしょう。
正しいシャンプー方法
枕の抜け毛だけではないですが、抜け毛を予防するには、髪の毛や頭皮の洗い方に気を付ける必要があります。
①まずは、シャンプー前にブラッシングすることで、髪の毛に付いた汚れや地肌のフケを浮き上がらせることができます。そうすることで、汚れが落ちやすくなるのです。
②予洗いで地肌までしっかりお湯で濡らすことで、皮脂や頭皮の汚れを落とすことができます。ただし、お湯の温度が高すぎると、皮脂が必要以上に奪われてしまい乾燥してしまうため、お湯は37度~40度を目安にしてください。
③シャンプーは、しっかり泡立てて行いましょう。
④頭皮は指の腹を使い、もむようなイメージで洗います。爪を立ててしまうと、頭皮にダメージを与えてしまいます。
⑤洗い流すときには、洗い残しがないようしっかりすすいでください。頭皮にシャンプーが残ってしまうと、抜け毛の原因となります。
⑥トリートメントは、頭皮につかないよう髪の毛だけに付けます。
シャンプーの選び方も重要です。一般的に、シャンプーは高級アルコール系と石鹸系、アミノ酸系の3タイプに分類することができます。
この中で抜け毛が気になる人は、アミノ酸系のシャンプーを選ぶとよいでしょう。アミノ酸系シャンプーは、洗浄成分が地肌や髪の毛の成分に近いアミノ酸であるため、刺激が少ないのが特徴です。
しっかり乾かしましょう
せっかく正しいシャンプーを行っても、その後に濡れたまま過ごしてしまうと頭皮に雑菌が繁殖してしまいます。
特に夏などは、夜の洗髪後、寝るまでの間に自然乾燥させてしまっている方もいるのではないでしょうか。
頭皮にはもともと20~30種類ほどの皮膚常在菌が存在しているのですが、濡れた状態が続くと繁殖して炎症を引き起こすのです。すると、かゆみやフケといった症状が現れたり、毛根にダメージを与えて髪の毛を支える力を奪ったりし、抜け毛を促すリスクが高まります。頭皮から熱が奪われていくことで、頭皮が冷えて血行が悪くなってしまう可能性も。
濡れたまま寝てしまうことで、枕も不衛生な状態になりかねません。
また、髪の毛にも良い影響はありません。
濡れまたままだと髪の毛を保護するキューティクルがはがれやすくなるため、ダメージを受けやすくなるのです。
タオルドライ後ドライヤーを使用する
髪を乾かす前に、髪全体をタオルで挟んでポンポンと水気をとり、頭皮にタオルをあてて指の腹でマッサージするようにして頭皮の水気もとりましょう。
タオルドライをしてからドライヤーをすることで、ドライヤーの時間を短縮し、ダメージを軽減することができるのです。
▼抜け毛の防止にもなるドライヤーのかけ方についてはこちら
睡眠も大切です
起きている間、紫外線や摩擦など髪の毛や頭皮はあらゆるダメージを受けています。
このダメージは、睡眠によって修復されるのです。発毛を促進する成長ホルモンは、眠っている間に分泌量が増えます。
必要な睡眠時間は個人差がありますが、できるだけ1日に5~6時間の睡眠時間を確保することをおすすめします。睡眠時間が不十分だと、成長ホルモンの分泌量が少なくなり、頭皮や髪の毛のダメージ修復が上手くいかなくなってしまいます。
睡眠時間の確保だけでなく、睡眠の質を高めることも抜け毛対策につながります。
胃が働くと眠りが浅くなるため、寝る直前の食事は避けてください。また、ブルーライトは体内時計のリズムを狂わたり、脳を覚醒させたりする恐れがあるため、睡眠前にパソコンやスマートフォンなどは見ないようにしましょう。
就寝時、就寝前のヘアケアを工夫する
毎日の生活に、ちょっとしたひと手間を加えることも、抜け毛予防につながる場合があります。
枕の素材などによっては、髪の毛が引っかかってしまっている可能性もあります。髪の長い人は、就寝中に絡まらないように、軽くまとめるのも一つの方法です。
ただし、きつく髪の毛が引っ張られるようなまとめ方は避けましょう。髪の毛が長時間引っ張られることで負荷がかかった頭皮から髪の毛が抜け落ちたり、頭皮の血行が悪くなったりする場合があるからです。
また、アウトバストリートメントの使用によって、摩擦やドライヤーの熱から髪の毛を保護するといった対策も有効です。
枕カバーや枕自体も清潔に
枕カバーやシーツなどの寝具を清潔に保つことも重要です。
睡眠中、人は汗をかくため、数日ごとに寝具を定期的に干して乾燥させたり、
こまめに洗濯したりして清潔に保つことで、ダニの発生も防ぐことができます。
就寝時には、締め付けのないサイズの服を選びます。枕の高さは、寝ころんだときに肩の下に隙間ができず、立っているときと同じ姿勢が寝ころんだ状態でも保てるものを選びましょう。そうすることで、睡眠の質を高めることにつながります。
枕以外でも抜け毛が気になりだしたら対策を
枕をきっかけに抜け毛が気になり出し、その後、他の場所にも抜け毛が増えてきたと感じている方は要注意です。
気にしすぎはストレスになってしまいますが、抜け毛対策は、気づいたときになるべく早めに始めるのがポイントです。
バランスの良い食生活
バランスのよい食生活は、抜け毛対策に欠かせません。
なかでも重要なのが、ケラチンというたんぱく質です。ケラチンは髪の毛の主成分です。
また、身体の調子を整えるビタミンも摂取も忘れてはなりません。特に、ビタミンAとビタミンB群の摂取が重要です。なぜなら、ケラチンの構成に大きくかかわる栄養素だからです
亜鉛などのミネラルも髪の毛に必要なため、積極的に摂取しましょう。
▼抜け毛や薄毛の予防におすすめの食についてはこちら
適度な運動
ウォーキングやヨガといった軽めの有酸素運動は、血行を促す働きがあるため、抜け毛防止が期待できます。一方、筋トレなど重い負荷のかかった無酸素運動は、男性ホルモンを増やしてしまい、抜け毛のリスクが高まるのです。
どのような運動でも、あまりストイックになりすぎず、適度に自分ができる範囲で行うのがポイントです。無理をすることでストレスがたまると、元も子もありません。運動が苦手な人は、
就寝前のストレッチもおすすめです。
頭皮マッサージ
頭皮の血行不良による栄養失調が招く抜け毛は、頭皮マッサージで改善することができます。硬く凝り固まった頭皮は、血液を送りにくくなっており、毛根に栄養が届かず抜け毛となることが多いです。
頭皮マッサージを習慣化し、頭皮の血流をアップさせましょう。
就寝前の数分間、頭皮マッサージを行うと、リラックス効果もあり一石二鳥です。爪を立てたり、力を入れすぎたりしないよう気を付けてください。
▼頭皮マッサージの方法についてはこちら
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育毛剤を取り入れる
自分でのケアだけでは改善されない、どうしても不安な方などは、女性用育毛剤を使い始めても良いでしょう。育毛剤には、血行促進や毛母細胞の活性化、頭皮環境の改善などの働きがあります。
男性用の育毛剤もありますが、女性とは抜け毛の原因が異なるため、使用されている成分も異なります。女性にとっては刺激が強すぎるものもあるため、必ず女性用の育毛剤を選ぶようにしましょう。
▼マイナチュレの女性用育毛剤についてはこちら
できることから始めてみよう!
抜け毛対策は、続けることが大切です。2~3日だけやっただけでは、なかなか効果が期待できません。そのため、自分にできる範囲で行うことで、継続して取り組むことができるのです。
まずは、抜け毛の状態をチェックしてみましょう。
おかしいなと思ったら、普段の生活を見直し、改善できるところから始めてみるとよいでしょう。


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