女性の抜け毛を漢方薬で対策するには?症状に合わせた選び方 -美頭皮のすすめ-

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「最近抜け毛が増えた気がする…」。ドライヤーやブラッシングの後、たくさんの髪の毛が抜けていると心配になりますよね。そんなときは、育毛剤や育毛シャンプーから試す人が多いですが、漢方薬も予防に効果が期待できることをご存知ですか?

ただし抜け毛の原因によっても、有効な漢方薬が変わってきます。そこで今回は、漢方薬に関して詳しくご紹介します。

女性の抜け毛が増える原因

人間の髪の毛は、毎日50本ほど抜けると言われているため、少しの抜け毛では気にする必要はありません。しかし髪の抜ける量が増え、分け目の地肌が目立ったり、髪の毛のボリュームが減ったりすると不安になりますよね。

 

対策について説明する前に、まずは女性によく見られる抜け毛の原因を見ていきましょう。

更年期症状によるもの

女性ホルモンは、私たちの身体に大きな影響を与えています。髪の成長には「エストロゲン」という卵胞ホルモンが関わっているのですが、30代半ばから徐々に減少し、閉経を迎える前後10年間を指す更年期になると、一気に分泌量が減るといわれています。エストロゲンの分泌が弱まることで、髪の成長もストップし、抜け毛が起きやすくなります。

出産後のホルモンバランスの影響

出産後は髪の毛が抜けやすいと聞いたことはありませんか?出産後の抜け毛も、女性ホルモンが関係しています。妊娠中はホルモン分泌が活発になるため髪も成長しやすい状態になるものの、産後は妊娠前の状態に戻り、一気にホルモンが減少します。これにより、妊娠中ずっと成長期だった髪の毛が一気に休止期になるため、一時的に抜け毛が増えるのです。

 

ただし、しばらくすると落ち着くため、さほど心配することはありません。しかし産後からしばらく経っても続く場合は、ストレスや食生活の乱れなど、他の原因が考えられるでしょう。

 

▼産後の抜け毛をセルフケアする方法も紹介しています。

産後の抜け毛の簡単にセルフケアする方法

 

過度のストレスによるもの

仕事、子育て、家事…。忙しい日々の中で、自分を労わる時間を持てていない女性はたくさんいるでしょう。しかしながら、女性の身体は敏感なので、過度のストレスが掛かったり、ストレスから睡眠不足が続いたりすると、ホルモンバランスが崩れてしまい、髪の成長も停滞し抜け毛が起きやすくなります。

偏った食生活やアルコールの過剰摂取

偏った食生活やアルコールの過剰摂取、極端なダイエットは、髪の毛にも悪影響を及ぼします。血流が悪くなり、髪の成長に欠かせない栄養が届かず、抜け毛につながってしまいます。

 

とはいえ、睡眠時間を確保できない、ストレスを解消する方法がわからないと悩んでいる女性もいるでしょう。抜け毛が増えたときは、漢方薬を服用するのも対策のひとつです。

 

▼そのほかの女性の抜け毛の原因はこちら

女性の抜け毛の原因を徹底解明!

 

そもそも漢方薬とは?

西洋薬が科学的に合成した成分で作られている一方、漢方薬は自然界の複数の生薬を組み合わせて作られています。西洋薬よりも副作用の症状が出ないものが多く、漢方薬はゆっくりと効果が表れる傾向があります。また漢方医学では、体を構成する「気(エネルギー)・血(血液)・水(体液)」のバランスが崩れるときに、身体に不調が起きると考えられています。

 

漢方薬は、病名ではなく、一人一人の体質や症状の表れ方から選んでいくのが一般的です。漢方薬は医療機関のほか、薬局やドラッグストアでも購入できるため、私たちの身近にある存在と言えるでしょう。

 

 ■円形脱毛症にも漢方薬が使われる

十円ハゲとも呼ばれる、円形脱毛症に悩んでいる女性も少なくありません。円形脱毛症の治療には、一般的にグリチルリチン酸やセファランチンなどの内服薬や、アンテベートローションやリンデロンといった塗り薬が用いられます。また漢方による治療がされることもあります。ただし、円形脱毛症に対する漢方薬療法に関しては、今のところ、はっきりとした効果は立証されていません。

(参考文献:2017年日本皮膚科学会ガイドラインより)

抜け毛改善におすすめの漢方薬

漢方薬は、症状やその人の体質を踏まえて、最適なものを選んでいきます。抜け毛の症状でも、ストレスが原因なのか、栄養不足からなのか、血行不良からなのかで、適した漢方薬は変わってきます。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

ストレスが原因と考えられる抜け毛に効果が期待できる漢方です。自律神経を整える漢方となり、ストレスからの不眠に悩む人に向いています。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

気力の回復や、胃腸の働きを整える効果が期待できると言われています。食欲不振によって、髪の毛に栄養が届かず、抜け毛が増えている場合にも、おすすめの漢方です。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

血行改善やホルモンバランスを整える効果があります。そのためニキビや吹き出物のような肌トラブルから、肩こり、抜け毛の改善も期待できます。

加味逍遥散(かみしょうようさん)

血が不足し、栄養が足りていない方に向いている漢方です。血の巡りを良くするため、ホルモンバランスを整える働きがあります。女性特有の不調に役立つ漢方として知られており、抜け毛だけでなく、更年期障害や生理不順、精神不安に悩む方にも処方されています。

 

漢方薬はどこで入手できる?

 

多くの種類がある漢方薬。悩みや自身の体質に適したものを選ぶことで、効果が期待できます。では一体、漢方薬はどこで手に入れることができるのでしょうか。

病院やクリニックによる処方

まず一つは、病院やクリニックなどの医療機関で、医師の診断により処方してもらう方法です。漢方外来のある病院ならば、専門医が診察してくれます。病院では、保険が適応される約150種類の漢方薬を用いるため、薬代も安く済みます。しかし保険を使わない自由診断により、保険適用外の漢方薬を処方される場合は、薬代の負担も大きくなります。

 

また妊婦さんや授乳中の女性が漢方薬を服用する場合は、トラブルを防ぐため、医師に相談することをおすすめします。

漢方薬局やドラッグストアで手に入れる

市販の漢方薬もあり、薬局やドラッグストアでも買えるようになっています。漢方薬は副作用が出にくいと言われていますが、全くないわけではありません。また自分の症状に合った漢方を選ぶためには、自分だけで判断して決めるのではなく、薬剤師に相談してから購入してください。

 

漢方専門の薬剤師や相談員がいる漢方薬局であれば、より自分の体質や症状に合った漢方薬が手に入るでしょう。ただし、保険適用外なので、薬代はやや高額になります。

皮膚科で処方してくれる?

円形脱毛症や頭皮トラブルが見られる場合は、皮膚科での治療が可能です。しかしどの皮膚科でも治療ができるとは限らないため、受診する前に問い合わせをしてから行くようにしましょう。各医院のホームページで診療内容を書いていることも多いため、ホームページを確認するのも手です。

 

漢方薬を服用するときの注意ポイント

漢方薬を使うときには、気をつけたいポイントが存在します。漢方薬の効果を十分に得るためにも、しっかりチェックしましょう。

水または白湯で飲む

漢方薬は、水または白湯で飲むのが一般的です。水の量は、コップ1杯分が目安です。薬の働きに影響を与える可能性があるため、苦いからといって、ジュースや牛乳などで飲むことは避けましょう。

食前または食間に服用する

一般的に漢方薬は、空腹時である食前または食間に服用します。食間とは、食事と食事の中間で、食後2~3時間のタイミングを指します。ただし食後の服用を指示される場合もあるため、漢方薬の飲み方に関しては、医師の指示に従ってください。

服用量を勝手に増やさない

漢方薬は効き方が緩やかな傾向があり、効果が出る期間には個人差があります。なかなか効果が現れないからといって、勝手に服用量を増やすのはNGです。また漢方も薬なので、副作用が全くないわけではありません。そのため、ほかの薬やサプリメントと併用したい場合は、必ず担当医に相談しましょう。

抜け毛を予防するには生活リズムも改善しよう

抜け毛を防ぐためには、漢方薬を服用するだけでなく、ライフスタイルの改善も一緒に行いましょう。過度な飲酒や寝不足、過剰なストレスは、抜け毛だけでなく、身体の不調につながります。栄養バランスの取れた食事や適度な運動、充分な睡眠など、生活リズムを見直すことで、身体も髪も健康に近づいていきます。

 

症状に合わせて漢方薬を取り入れましょう

抜け毛が気になり出したら、深刻化するまで放置せず、早めに対応することが大切になります。習慣を変えるのはなかなか難しいものですが、飲むだけの漢方薬なら、日々の生活に取り入れやすいもの。漢方薬は、症状や体質に合わせて選ぶことで、ゆっくりと症状改善につながっていきます。漢方薬で体の内側から、抜け毛ケアを始めてみてはいかがでしょうか。

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