
育毛ケアには、ヘアケアや頭皮ケアなど、外側からのケアはもちろん大切ですが、それだけではまだ足りません。
美しく強い髪を増やす育毛ケアに必要なのは、規則正しい生活習慣、正しい頭皮ケア、ストレスを溜めない生活、そして、「栄養」です。
今回は、育毛に必要な「栄養」について詳しく取り上げます。
栄養不足が招く髪のトラブル
美しさや健康を保つため、規則正しい生活習慣を送っている方は多いかと思いますが、栄養不足が髪へ影響していることを、皆さんは普段どれだけ意識されているでしょうか?
シャンプーやコンディショナーなどは、頭皮に優しいものを使いケアは行っていても、直接関係のないように見える内側からのケアは軽視されがち。ですが、実は基本とも言えるケアであったりします。
栄養不足が招く髪トラブル
栄養が足りないと、髪トラブルを引き起こし、育毛に良くありません。栄養不足により下記のような髪トラブルが発生することが分かっています。
・抜け毛が増える
・薄毛になる
・髪が細くなる
・ツヤがなくなる
・コシ(弾力)がなくなる
・白髪が出てくる
さらに、女ダイエットでの食事制限は、栄養不足・髪トラブルの原因になっている可能性もあります。
▼下記のページでは、ダイエットによる抜け毛について紹介しています。
どのようなメカニズムで栄養不足が髪に悪影響を及ぼすのか…
まずは髪の構造・ヘアサイクルについて説明・解説します。
毛乳頭が栄養を摂り入れ成長させる
正常なヘアサイクルでは、髪は1日あたり0.3~0.5㎜ほど、1カ月あたり1.2㎝ほど、1年で15㎝ほど伸びます。
髪が伸びる理由は、毛乳頭が成長の指示を出し続けるからです。そのために必要なものが、毛細血管から送られてくる栄養です。
毛乳頭は、栄養が豊富に送り込まれると成長を指示します。栄養が足りないと成長を止め、髪は抜け落ちてしまいます。栄養不足によって髪の成長が止まると、ヘアサイクルが短くなり、成長できなかった細くて短い髪が増え、薄毛に繋がってしまうことも。
また、メラニン色素によって作られる黒髪ですが、これも栄養が必要です。栄養が足りないとメラニン色素が生成されず、白髪が増える原因になってしまいます。
髪トラブル改善、美しい強い髪を取り戻すためには、バランスの良い栄養補給が必要です。
では、育毛促進には、どのような栄養が欠かせないのか、詳しく解説します。
育毛に良い栄養素とは?
育毛促進には下記の3つが良いと言われています。
・タンパク質
・ビタミン
・ミネラル(特に亜鉛)
一つずつ見ていきましょう。
育毛に良い栄養素① タンパク質
髪にとっては、タンパク質が最も重要な栄養素と言えます。髪の主成分はタンパク質のひとつである「ケラチン」であるためです。
ケラチンとは
毛髪、爪、皮膚などに多く存在し、カラダを保護する役割があるたんぱく質です。ケラチンには、メチオニンなどの含硫アミノ酸が多いことが知られています。
引用:味の素 アミノ酸用語集
体内にケラチンが足りているかどうかは、自分の目と指で簡単に判断できます。
それは爪を確認する方法です。
爪が乾燥している、パサつきがある、割れている、反っている、などの状況であれば、ケラチン不足の可能性があります。
そんな場合は、タンパク質を補いましょう。髪だけではなく肌、爪も美しくよみがえります。
育毛に良い栄養素② ビタミン
ビタミンは、体の調子を整えてくれる栄養素で、水溶性と脂溶性があります。髪には特に、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEが重要といわれています。
ビタミンB群
ビタミンB群には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸などがあります。これらは皮膚などを健康に保ち、タンパク質などをエネルギーに変える働きがあります。
ビタミンC
ビタミンCは、タンパク質の一種、コラーゲンを生成します。医師の研究で、コラーゲンが髪の改善(太く、なめらかに、指通り良くなる)に役立つこともわかっています。
ビタミンE
ビタミンEは脂溶性で、抜け毛の原因でもある動脈硬化の予防や老化防止に力を発揮してくれます。効果的な予防のため、ビタミンAやビタミンCと一緒に摂り入れたい栄養成分です。
育毛に良い栄養素③ ミネラル
ミネラルは、亜鉛や鉄、カルシウムなどで無機質とも言われています。髪には特に、亜鉛が重要といわれています。
亜鉛
亜鉛は、正常な味覚を維持する働きがある栄養成分として有名ですが、タンパク質合成でも活躍していることがわかっています。生理不順も解消する女性にとっても、強い味方です。
ビタミンやミネラルは体内では生成できないため、食べ物から摂取しなくてはなりません。育毛に良い栄養摂取のために選ぶべき食材を紹介します。
育毛に良い栄養が摂れる食材
育毛に良い食材を栄養素別に解説していきます。
育毛のために摂りたいタンパク質食材
農林水産省によると、タンパク質は肉や魚、卵、大豆製品などに多く含まれているといいます。
牛スジ、生ハム、鶏ササミ、いか、イクラ、カツオ、タラコ、紅鮭、マグロなど。
他にも、日本人にとっては、米や豆腐、みそ、アジ・イワシ・サンマといった青魚は普段から摂りやすいのではないでしょうか。
育毛のために摂りたいビタミン食材
ビタミンは、緑黄色野菜やフルーツ、レバーなどに多く含まれています。具体的には、次の食材です。
鶏皮、鶏もも肉、生ハム、豚肉(ヒレ)、レバー(牛・鶏・豚)、イカナゴ、イクラ、イワシ、サバ、スルメ、タラコ、マグロ、海苔、ワカメ、干しシイタケ、まいたけ、玄米、納豆、赤ピーマン、アボカド、枝豆、かぼちゃ、トマト、バジル、ブロッコリー、ほうれん草、モロヘイヤ、アセロラジュース、キウイフルーツ、グレープフルーツ、バナナ、リンゴ、レモンなど。
にんにくのほか、アーモンド、クルミ、松の実といったナッツ類などもおすすめです。
育毛のために摂りたいミネラル食材
ミネラルは、海藻、牛乳、小魚、乳製品などから摂取することができます。育毛に良いとされる亜鉛を含有する食材は次の通りです。
うなぎ、牡蠣、煮干し、ビーフジャーキー、豚レバー、卵黄、きな粉、ごま、チーズ(パルメザンチーズなど)、豆乳など。
おすすめの料理
ご紹介したような育毛に良い食材を取り入れられるメニューを紹介します。
お豆腐と根菜類を使ったけんちん汁。身体の内側から温まりそうです。
牡蠣のソテーと生野菜。ヘルシーな美髪レシピです。
▼他にも育毛に必要な食事に吊体はこちら
もちろん、育毛に良い栄養素だけを摂取すれば良いわけではありません。健康な髪には、まず身体から健康になることが大切です。
インスタント食品、アルコール、カフェイン、亜鉛の過剰摂取などは控え、好き嫌いをしない、偏食をしない、栄養バランスを考えるなど、健康面に気を使うことは、美髪作りの基本でもあります。


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